相続が発生したら未成年の子の特別代理人は誰がなるのでしょうか(自営業 58歳 男性)

2015年11月20日


ご相談

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先月私自身が、突然心臓発作で倒れてしまい、何かあったときのために準備をしておかなければならないと考えています。私達夫婦には、未成年の子がおります。

私の相続では妻(50歳)とすでに成人している息子2人(24歳・21歳)と未成年(12歳)の子も相続人になるのでしょうが、相続が発生した場合、未成年の子には特別代理人が必要になると聞きました。

妻は私の相続の際に未成年の子の特別代理人には誰がなるのでしょうか。

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ご回答

相続における遺産分割協議は法律行為となります。そのため未成年は単独で行うことができないため、代理人が必要になるのです。

特別代理人ではなく、法定代理人ではだめなのか

本来であれは未成年者に対しては今回のケースでは親である妻が親権者である為、妻が代理人でよいのでは?とお思いになるかもしれません。でも相続においては親子であっても同じ法定相続人となる為、互いの利害が対立することになるのです。

極論、妻が未成年の子Aの代理人になった場合、「Aに一切相続させない」という判断をすることができてしまいます。そういった事を防ぐ為にも、Aと利益が対立する妻は特別代理人になれないのです。

そのため、相続では利害関係のない人という意味で、特別代理人を選任しなければならないとされているのです。

相続110番 

父方の祖父母の財産を代襲相続で相続するときは?

もし、父親が亡くなり、その後に父方の祖父母が亡くなったとしましょう。そうなると孫であるAは父の代わりに相続(代襲相続)が発生します(兄2人も同様)。しかし、この場合でAの親である妻は法定相続人にはなりません(※)。

もともと相続する立場にないわけですから、Aとの利害関係は発生しない為、遺産分割協議の際にAの代理人となることができるのです。

特別代理人というのは、叔父、叔母などの相続人でない親族が通常は選任される事が多いのですが、司法書士や弁護士等の相続の専門家が選ばれることもあります。

もし、遺産分割協議を特別代理人を選任せずに行ったら?

様々な手続きに遺産分割協議書が必要になるようなケースや不動産を動かすことになるような場合は必然的に特別代理人をたてる手続きとなるでしょうが、残された家族が妻と未成年の子の場合で納税の必要ない相続だった場合、相続に関しても特に何もせず過ごしているという方も多いのではないでしょうか。

しかしこの状態は権利がないものが代理人となって行なった行為=無権として、未成年の子が20歳になった後に遺産分割協議内容を認めないかぎり無効の状態なのです。20歳になった後、「私が未成年の相続(遺産分割協議)は無効」と主張すれば、そのとおり無効となり、遺産分割協議をゼロからやり直す必要がでてきます。

夫の両親より先に亡くなった場合は夫の相続予定だった財産はまだ相続していないことがほとんどなので夫婦世帯の所有財産も膨らんで折らず、このような事態になる事もありうるのです。

未成年の息子

特別代理人の手続きはどの様にするの?

特別代理人には誰が?

特別代理人選任手続きといい、申し立てるのは親権者・または利害関係のある親族などが家庭裁判所で行います。

どこに?

未成年の子の住所地の家庭裁判所

特別代理人選任の申請費用は?

子ども一人に対して収入印紙800円分

その他連絡用の切手代、下記必要書類を取得するに際しての諸費用がかかります。

必要書類は?

裁判所の指定する特別代理人選任申立書

未成年の子の戸籍謄本

親権者の戸籍謄本(後見人がいる場合はその後見人の戸籍謄本)

特別代理人の候補者の住民票または戸籍の附表

遺産分割協議書(案)、相続財産に含まれる不動産などの登記簿謄本など

利害関係を証明する書類(戸籍謄本など)

※重複する書類がある場合は、1通でよいとされていますが、審理において必要な場合、別途追加の書類提出の指示がある場合があります。

なお、未成年者特別代理人選任の申立ては審判が下りるまで、平均1~2ヶ月程度です。

特別代理人にはだれが?

利害関係のない一般的には、祖父母やおじ・おばなど相続権のない親族を選任するケースが多いのですが、専門家に依頼する方法もあり、この場合は報酬などが別途かかりますが、「他の親族に口出しされたくない」「時間がないので手続を迅速に済ませたい」と思われる方は親族以外の特別代理人を希望するケースもあるのです。

特別代理人の選任の審判がおりたら?

審判が下りた後は、未成年者に代わって特別代理人が遺産分割協議書へ署名押印します。不動産の相続登記の申請には特別代理人が未成年者に代わり手続きを行ないます。

相続登記手続きには特別代理人の印鑑証明書が必要になります。

子は相続放棄をする場合

上記の例の様に妻と未成年の子で相続する場合、妻が一旦全ての財産を相続するという事は少なくありません。そのような場合でもも特別代理人の選任手続きが必要となります。

 

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