独身の子が相続で考えておくべき4つの事

2015年11月2日


独身の子が相続で考えておくべき4つの事

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2015年10月27日に発表された厚生労働白書によれば、50歳の時点で、一度も結婚したことのない独身の人を割合を示す「生涯未婚率」は以下の通りとなりました。

【現在の生涯独身とされる割合】
男性は20.1%、女性が10.6%が生涯独身
【2035年の生涯独身される予測】
男性は29.0%、女性が19.2%が生涯独身

と発表され、現状の未婚化、晩婚化の流れが変わらなければ、さらに上昇すると指摘しています。生涯未婚率となれば、独身者の間では、目先のパートナー探しに注目されがちですが、もう少し先の将来でやってくる相続についても独身であることで様々な問題が懸念されます。

独身の相続では何が課題となるのかを考え、今後について考えてみましょう。※今回は一度も結婚しておらず、子もいない方を独身者としてケースをご紹介します。

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①独身の人が親から相続ときには

通常ほとんどのケースで、子は親の相続を経験することになります。その親の相続の際、独身であると、デメリットや懸念される問題点がいくつか挙がってくるのです。

一人っ子で独身

一人っ子である以上、親から引継ぐ財産は一般的には子に全て相続させることになります。将来的に相続税を支払わなければならないケースに対策を講じようと思っていても、子が一人っ子独身者、子どももいないとなれば直系卑属が一人という事になります。

最近では生前に贈与をし、相続した際の財産額を減らすことにより実際に相続が発生したときの相続税負担を軽減される効果のある特例などが次々に新設や拡充が行われています。

こどもNISA・教育資金の一括贈与・結婚子育て資金の一括贈与などほとんどが直系卑属を対象にした贈与となっています。

使い方によっては相続税の支払いを軽減させる事もできるのですが、相続する子が独身でかつ子がいないとなると、対象になるのは独身の子一人となり、直系卑属である孫がいないのですから、特例などの利用ができる人間が純粋に少ない為、不利ともいえるのです。

上記の特例などは富裕層が主に活用している対策の為、関係ないとお思いの方もいるかもしれません。しかし、誰もが関係してくる基礎控除額についても差が生じるのです。

相続税の支払いの計算上、基礎控除額がありますが、法定相続人の数で左右される為、独身一人っ子のケースでは、両親が亡くなると法定相続人は1人となります。

例えば、

▼兄弟姉妹4人の基礎控除額

3000円+(600万円×4人)=5400万円

▼独身一人っ子の基礎控除額

3000円+(600万円×1人)=3600万円

この差1800万円となるのです。

不動産などの資産を含めこの基礎控除額を超える資産をお持ちの方は要注意です。

特に独身一人っ子で既に自分のマンションを保有している場合や、実家に今後も住む予定がないケースでなどでは小規模宅地の特例なども利用できないことになりますので、実家と少しの金融資産しかないという場合でも、大いに関係してくる差なのです。

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②兄弟姉妹がいる独身者

兄弟姉妹がいれば、両親の相続の際、上記でご説明したように基礎控除額が増えることになります。そういった面では優遇されることにはなりますが、トラブルの火種も隠れているのです。

兄弟姉妹はとっくに結婚をしており、家庭を持っていて、両親と別居。独身の子は実家に両親と一緒に住んでいるとしたらどうでしょう?

実家は誰が引継ぐのか。実家を相続する事により、他の兄弟姉妹と相続財産の額に大きな差が生じることになるとどうでしょう?

いくら大昔に立てた家だとしても、都市部の土地を保有していればそれなりの額になります。家を相続する代りに代償分割を要求してくる兄弟姉妹がいればトラブル勃発は免れません。

また、兄妹同士で仲が良くても実際には相続人関係のないはずの配偶者などが介入してくることにより大揉めする可能性もあるのです。相続トラブルでも最も多いのはご両親が亡くなった後の兄弟姉妹間なのです。

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③独身の方がなくなったら個人の資産の行方や亡くなったあとの手続きは?

独身・子なしの場合は誰が相続する事になるのか考える必要があります。ご両親が先に他界している場合は独身者の場合で子がいないときには、兄弟姉妹が相続する事になります。プラスの財産だけなら良いのでしょうが、住宅ローンや債務等はきちんとわかるようにしておきましょう。

子がいないからといって相続放棄をすればよいという事ではありません。多くの場合は亡くなった後のマンションなど住まいの片付け、お墓の事など肉親がいれば必然的に手間がかかることになります。財産のことだけでなく、そういった手続きには少なからず費用がかかるものです。

最近では遺品整理サービスなども世間のニーズから増加しており、独身の方が、生前に亡くなった際の自宅の片付けなどを専門業者へお願いしておく方も増えています。

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④生涯独身の最大の問題は孤独?

結婚をするかしないかは自由です。DINKSの選択をする方、事情があって子が授かれない方もいるでしょうが、パートナーが一人いるだけで、心の支えという点では大きな期待ができるのかもしれません。

最近では女性でも高収入、タワーマンションを購入し、資産も豊富に蓄え老後の生活資金のため対策を講じている方はざらにいます。

お金があればある程度の事を解決できるだろうとお考えの方もいるでしょう。確かに間違っていないのかもしれませんが、相続のトラブルは金銭的なものの背景に、心情的なトラブルが潜んでいるのです。

仲の良かった兄弟姉妹が険悪になって将来的に互いの葬式ににも顔をださなくなってしまったり、親子関係にまでひびが入り、行き来が全くなくなってしまうなど、表面上は解決に見えても、相続のトラブルが尾をひいたことで、家族がばらばらになってしまう事もあるのです。

「うちは大丈夫」とみなさんが思っていても、お金では解決できない家族問題にぶつかったとき、支えてくれるパートナーがいるのはやはり素敵なことだなと感じます。配偶者は基本的に法定相続人にはなりえない為、当事者でない人の支えはいろんな意味で心強いものです。

かといって、無理に結婚をする必要はないですし、パートナーの定義も変わりつつありますので結婚するかしないか、できるかできないかは自由です。

もちろん「相続問題やお金の問題があるから結婚した方がいい」という考えでもありません。ただ、結婚は独身よりも『もしかすると、いざという時に心強いのかもしれない”メリット”』といえるでしょうね。

 

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