相続税の連帯納付義務とは?相続税は代りに支払わなければいけないの?

2015年11月11日


相続税の連帯納付義務とは?

国税庁

相続税を支払うことになった場合、共同相続人の中で相続税の支払いをしていなかった場合、いったいどうなるのでしょうか。

遺産分割協議のあと、相続税の申告は個々で届出となり、あくまで課税をされる対象は個人です。家族全体に一括で支払いましょうという納付通知が来るわけではありません。

例えば母の財産を取得した兄妹のうち、妹が相続税の納付を行っていない場合、兄は相続で受けた利益を限度として、妹の未納の相続税を納めなければならない義務を持っているのです。このことを相続税の連帯納付義務といいます。

連帯

自分は納めていても待ってくれない連帯納付義務

いくら、自分の相続税を納付し終えていても関係ありません。相続が発生するときには互いに大人ですから、まさか兄妹が払っていないなんて!と忘れた頃にやってきていたのが、この連帯納付義務による国税庁からの通知です。

連帯納付義務の通知に関してはいきなり支払えというものではなく、

「あなたは他の相続人とともに(被相続人)の財産を相続しましたが、(未納の相続人)どのの相続税について受けた利益の価額を限度として他の相続人と連帯して納付する責任がありますのでお知らせします」

という具合の案内が届くことになります。では連帯納付はどんな時なのでしょうか?

相続税が払えなくて困る男性

連帯納付義務を負うのはどんなとき?

例えば、相続した財産を、自分の借金の返済にあてた結果、相続税が払えなくなったケースや、不動産を相続したものが相続税の延納をしていたが、その土地が値下がりしてしまい処分しても相続税を払えなくなってしまい、他に財産がないときなどの際に発生します。

他の相続人の連帯納付義務は、相続税の支払う財産が全くない場合や、再三の督促にも関わらず期限までに納付しないといった理由のみに限られ、財産があるにも係らず支払いをしていない場合などは、他の相続人が連帯納付義務を負うことはないのです。

大昔は家督制度があり、実際には戸主が相続しているのにも係らず、相続税負担軽減の為、他の相続人が相続したように見せかける「仮装分割」が問題になっていた時代もありましたが、現代社会では兄弟姉妹であれ個人主義社会では「連帯納付義務」の制度自体が疑問とされているのです。

連帯納付義務に関する延滞税の見直し

もし、連帯納付義務を負った別の相続人が相続税を負担する場合、ほとんどの場合延滞税が発生していることになります。平成23年にこの延滞税に関して見直しがなされ、低利率へと変更になりました。

現在は延滞税に変え、利子税4.3%が適用されると事なったのです。(かつては、2ヶ月経過以降は14.6%)

連帯納付義務の解除要件の設置

自分の相続税はきちんと納付しているのに、忘れたころに「納付してください」というのも非常に酷な話です。連帯納付義務に関して解除の要件が設置(H24年度改正)されていますのでご紹介します。

以下のいずれかの場合、連帯納付義務が解除されることになりました。

①相続税の申告期限等から5年経過しても、連帯納付義務者に納付通知書が発せられていない場合

 

相続税の申告期限から5年経っても、相続人の誰も滞納がない場合です。しかし、申告期限等から 5年を経過した時点で連帯納付義務の履行を求めているものに関しては、その後も継続して履行を求めることができることとしています。

②納税義務者が納税猶予、又は延納を受けた場合

 相続人全員が延納の適用を受けていれば、その時点で連帯納付義務は解除されます。(納税猶予農地や非上場株式等を相続した場合の特例など)

※平成24年4月1日時点で滞納となっている相続税についても、上記の改正と同様の扱いとなります。

タワーマンション

相続税だけじゃない!贈与でも気をつけよう愛人のマンション

相続対策の中でも密接な関係の贈与税。以前、愛人にマンションを購入した方で、贈与を受けた愛人が贈与税を払えないことから、贈与者に贈与税の支払い請求がきたという例もありました。

名義を愛人名義にしなければ、贈与者が亡くなったときに彼女の財産にならず、家を追われてしまうことを考えたのでしょうが、贈与税の支払いが待っているとは思わなかったでしょう。

関係が続いているならまだしも、すでに別れているとなったら、涙のストーリーですね。

相続110番で働く女性img.

連帯納付義務まとめ

みなさんの心配は連帯納付義務が発生するするのかという事でしょう。要は本来支払いをしなければならない方が、納税猶予や延納の適用を受けている場合、または申告期限から5年を経過した場合には、相続税の連帯納付義務で心配することはないという事です。

しかし、申告期限から5年以内に相続税の延納の適用も受けておらず、ただ払っていないだけという場合、納付義務が発生する事になるのです。いずれにしても支払いが困難とわかった時点で、現金で納税が不可能な場合は、相続税の延納の手続きを相談に行きましょう。

お母様がうっかり忘れていたなんて事にならないよう、相続が発生した後は全ての相続人の財産の状況や納付状況にも配慮しておくことは重要なポイントとなるのです。

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