【相続放棄】認知症の相続人がいる場合は?

2018年10月29日


コラム協力:髙橋 朋宏 司法書士

今回は、 相続110番】へ実際に寄せられたご相談内容を紹介します。

 ≪ご相談事例≫

相談者Aさんの父が他界してしまい、相続発生。法定相続人は、認知症(レベル要介護2)の母、Aさんの2人。亡くなった父の財産は、土地1000万円、建物500万円、借金2000万円。プラスの財産より、マイナスの財産の方が多いことが発覚した。Aさんは相続放棄をしようと思っている。母には、まだ成年後見人がついていない。

 

母の代わりに相続放棄の手続きを行ってもいいの?

実際、良かれと思って本人の代わりに相続放棄の手続きを行うケースはあるかもしれません。しかし借金が多額の場合、文書を偽造したとして債権者から訴えられてしまう可能性があります。自分たちで判断せず、相続に強い専門家に相談しましょう。

 

やはり成年後見人が必要?

判断能力のない本人や家族が手続きを行うことはせず、成年後見人を立ててから相続放棄をすることが正確だと思われます。Aさんは自身で相続放棄の手続きを行うことができるので、並行してそちらの手続きを進めましょう。

※成年後見制度について
【成年後見】争族にしないための成年後見制度利用 をご覧ください。

 

相続放棄の手続きの期限に間に合わないかも!

相続放棄は、相続が開始したことを知ってから3か月以内に家庭裁判所へ申立をしなければなりません。3か月以内という非常にタイトな期間しかないので、成年後見人選任の申立や被相続人の財産状況を調べている間に期限が来てしまうことが大いに考えられます。そのような状況を防ぐために、相続放棄の熟慮期間延長制度を利用しましょう。

 

【相続放棄の熟慮期間延長制度とは】

 相続人は、相続が開始したことを知ってから3か月以内に相続をするのかしないのかを決めなければなりません。

もしもこの熟慮期間内に何も手続きを行わないで3か月が経過すると、単純承認したものとみなされます。つまり、限定承認、相続放棄については手続きが必要なのです。この熟慮期間内に限定承認、相続放棄、単純承認のうちどれを選択するかを決められない場合には、家庭裁判所に申立をすることで、この3か月の熟慮期間を伸長することができる制度が熟慮期間延長制度なのです。

 

認知症のように、判断能力のない本人や家族が手続きを行うことは、後に相続トラブルの原因となることがあります。自分たちで判断せずきちんと専門家に相談の上、手続きを進めていくことをおすすめします。

 

弊社では、相続をはじめとした様々な問題に対応できる専門家と提携しております。
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