【限定承認】よく考えて使おう!

2018年3月12日


コラム監修:渡辺 隆之 司法書士・行政書士・相続診断士

前回までのお話はこちらのコラムにて↓

限定承認~財産を引き継ぐかどうか迷ったとき~

前回は、限定承認の手続きはわずらわしいよ!というお話をしました。今回は、どんなところがわずらわしいのか具体的にご説明します。

 

限定承認は、自分1人の判断では出来ない。

限定承認の手続きについて見ていきましょう。1人1人が独自に行えば良い相続放棄とは違い、限定承認は相続人全員で行わなければなりません。もし相続人のうちの一部が相続放棄をした場合は、それ以外の相続人全員で限定承認をしましょう。

 

遺産全てを調査しなければならない。

次にわずらわしいのは、財産目録を出さなければならない点です。土地や建物などの不動産、現金、預貯金、株式、国債、自動車ローン、未払いの税金、保証債務・・。とにかくプラスもマイナスも遺産と呼ばれるものは全て調べて、目録を作ります。加えて、戸籍や住民票を揃えた上で、限定承認の申述書を書く必要があります。

 

債権者へ、限定承認したことを知らせる。

手続きに必要な書類が出来上がり、申述書を家庭裁判所へ提出します。それが受理されると、次は限定承認したことを官報に公告します。この公告は、2ヶ月以上である必要があります。また債権者が誰か知っている場合は、別途個別の催告もしなければなりません。町の掲示板と個人的なお手紙の両方で“限定承認したので、被相続人の債権者は申し出てください。”と告知する感じ、という説明でイメージが湧くでしょうか?

財産を売って、債権者へお金を返す。

遺産の中に不動産がある場合は、その不動産を競売にかけることになります。それを売ったお金で、債権者にお金を返すのです。この時相続人が(被相続人の自宅だけは手放したくない!)と思ったら、その価額を弁済して競売を止めることが出来ます。限定承認の1番のメリットは、ここだとも云われています。相続放棄だと「遺産は全部要らない!」と言っていることになるので、競売されても指をくわえて見ているしかないですから。また不動産が競売にて売れたら、譲渡所得税がかかる場合があるようです。詳しくは、税理士などの専門家へご相談下さい。

 

限定承認の期限を、延ばしてもらえる場合がある。

限定承認は、遺産の内容だけでなく、手間や料金面なども総合的に見て判断するべきと考えます。例えば、手続きがわずらわしくて日数もかかり、おまけに専門家にお金を払って行った限定承認が100万円のプラスだったとします。(限定承認をやって良かった!)と思うのか(あんなに苦労したのにこれだけ・・。)と思うかは、人それぞれだと思います。もし限定承認をしようか悩んでいる場合は、家庭裁判所に申し出て三ヶ月の相続承認・放棄の熟慮期間を伸長してもらいましょう。そしてきちんと財産を調べて、限定承認、相続放棄、単純承認のどれにするかを選ぶのが確実です。いざ限定承認を選択してしまうと、途中で止めることが出来なくなってしまいます

 

以上、素晴らしい手続きではあるけれど、それには裏がありますよ!という限定承認のお話でした。

 

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