相続で揉めないためには?

2018年4月16日


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インタビュー協力:森田 雅也 弁護士

前回までのお話はこちらのコラムにて↓

不動産の相続は揉めやすい!?

今回は【相続110番】に寄せられる相続人同士が対立しているパターンのご相談内容と、揉めない相続にするために重要なことを森田雅也弁護士に伺いました。

 

—“相続人のうちの1人が他の相続人に対して財産開示をしないから、財産の内容などが分からない”という相談を受けたことがあります。財産開示を求めても応じてくれない場合、どうすれば良いでしょうか?

森田:弁護士は、財産調査をすることが可能です。銀行を調べたり、不動産であれば名寄帳をとったりします。ただ、隠された財産や足のつかないものは分かりません。

 

—財産調査は自分でやろうとすると、かなりの労力を要しますね。

寄与分についても、問い合わせが多数あります。その中で、相続人の中で介護負担のあった人と、そうでない人とが対立しているケースがあります。(親の面倒をみることは当たり前とはいえ、介護負担があった相続人は遺産分割などでいい思いをしたほうがいいのではないか。)と一般的な感覚から思います。介護などで苦労した相続人が、遺産分割協議を有利に進める方法はありますでしょうか?

森田:介護をされていた相続人の方が、「私はこれだけのことをやったんだよ。」と他の相続人を説得するのが一番です。それでもまとまらない場合は、遺産分割調停を申し立てた上で、その中で寄与分の主張をしていく必要があります。なお、遺産分割調停の手続きの中で寄与分について合意ができない場合において、裁判所に寄与分を判断してもらいたい場合には、寄与分を定める調停を別途申し立てる必要があります。寄与分について認められることはなかなか難しいですが、介護にあたり金銭的な部分で負担したものがあれば、きちんと証明出来るものを取っておくと良いでしょう。

—森田先生が考える、相続で揉めないために一番重要なことは何でしょうか?

森田:ちゃんと遺言書を書くことです。しかし、実際は「うちは大丈夫だ。」と遺言作成をしない方が殆どです。相続発生前は仲が良かったとしても、相続をきっかけに揉めるケースはとても多いです。ご家族が良好な関係を維持するためにも、遺言書は必要だと思います。

 

—遺言書作成について、本人一人が弁護士のところへ相談に来るのでしょうか?

森田:本人だけが来る場合と、本人と推定相続人が一緒に来る場合があります。ただし、推定相続人が率先して被相続人の遺言書作成手配を進めてしまいますと、事後で揉めるケースがあります

例えば、ご兄弟のうちお兄さんがお父さんを囲って遺言書を作らせてしまったケースを想定します。これがお兄さんに有利な内容だった場合、相続発生後に弟さんから「どうしてお兄さんはそんなにもらえる財産が多いの?お父さんをお兄さんがたぶらかしたんじゃないか!?」と疑われてしまうかもしれません。

家族の誰かが遺言書作成のきっかけを作るとそれが原因で揉めてしまう可能性がありますので、十分な配慮が必要です。また遺留分を侵害するような遺言を作成する場合は、不満を抱く可能性のある方を生前に説得するか、付言事項にどうして不平等な分け方をしたかきちんと記載することが良いと思います。結局、被相続人の意思がどこにあるか分からない場合に揉めるので、残された家族への配慮が大切だと思います。

—全く揉めていない相続や相続対策の段階で、弁護士に依頼する人は居ますでしょうか?

森田:相続対策は基本的に税務に関することが多いので、生前は税理士に相談することが多いです。ただ、「ちゃんと遺言書を作りたい。」、「ちゃんと遺産分割協議書を作りたい。」というご相談を受けることはあります。

 

—弁護士に相談するメリットは何でしょうか?

森田:相続は心理的にも時間的にも負担がありますので、この負担が取り除かれるだけでも弁護士に相談、依頼するメリットはあると思います。また、“法律に基づくとどうなるか”というところは、弁護士を入れればクリアになります。出来ないことは出来ないと言わざるを得ないのですが、「法的に結論はどうなるのか?」とお悩みの方は、やはり弁護士にご相談された方が良いでしょう。

 

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相続で揉めている、遺言書を作りたい・などどんなことでも構いません。
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