外国へ引っ越しても相続税から逃れることができない!?

2017年11月6日


インタビュー協力:橘 慶太 税理士

前回までのお話はこちらのコラムにて↓

外国人でも相続税がかかる!?かからない人はどんな人?

今回は外国人、外国在住の方が関わる相続って大変なの?”という疑問などに答えていただきました。

 

—被相続人が外国人の場合、ややこしいのってどんなところですか?

申告をする時に、海外にある不動産の査定をとらなくてはいけない点です。

 

—どうやって評価するのですか?

日本のように路線価等の評価基準がない国は、現地の人に査定を依頼するしか方法がありません。

 

—時間がかかりそうですね。

はい。相続税の申告期限は亡くなってから10ヵ月以内なので、スケジュールはとてもタイトです。

 

—間に合わなかったらどうしよう!

一旦、ざっくり計算で出します。そして正しい査定結果が分かってから、数値を直して修正申告をするしかないですね。

 

—このような案件は、どのぐらい依頼が来ますか?

年3~4件ですね。この間は、パキスタンの案件をやりました。

 

—他には、どこの国の案件の経験がありますか?

相談を受けただけのものも含めると、フランス、イギリス、アメリカ、中国です。

 

—他に、外国が絡むもので時間がかかる面倒な部分はありますか?

家族の1人が外国に居る場合は、遺産分割協議書を郵送でやりとりを行う必要がある点です。外国には基本的に印鑑証明が無いので、代わりに日本大使館で“サイン証明”というものを貰います。そしてそれを、遺産分割協議書に添付します。相続に外国人、外国が絡むものは時間との戦いになります。そういえばお金持ちの家の娘が国際結婚しているパターン、結構多い気がします。

 

—留学など、外国にまつわる経験が多いんですかね。そのような家庭の相続は大変そう。

平成29年の税制改正前は、大変な思いをしている人が多かったですね。今は、それに比べて随分楽になったと思います。最近の日本は、富裕層を外国に行かせない改正が多いですね。

—日本の税金を払いたくない人は、外国に行ってしまうのですか?

はい。今本当に日本の税金を免れたいのであれば、家族全員でシンガポールなどに移住して10年待たないといけません。平成29年4月までは、期間が5年でした。

 

—期間が延びたのですね。

しかも10年以内に死んでしまったら、意味ないですし。とにかく、日本から出さないぞ!という感じ。

 

—どんどん厳しくなっていくんだなあ。

平成27年7月に、“国外転出時課税”という新しい制度を取り入れました。

 

—どのような制度ですか?

所得税の話です。株などを売却した際に買った金額より売った金額の方が高い場合、差額の儲けに対して20%の税金がとられます。株式を1億円以上持っている人が外国に引っ越す時、儲けがあった場合20%置いてから行ってね!というものです。この制度の怖いところは、実際売ったわけではないのに20%分の税金を払わなければならない点です。

 

—あらかじめ現金を準備しておかないと、所得税を払えないですね。

シンガポールなどは、株式を売った時に税金がかかりません。(引っ越してから株式を売れば丸々手取りになる!)という考えを抑制する為に、この制度が出来ました。外国絡みの税制改正が、最近のトレンドです。

 

—海外に行きづらくなりますね。

今は、ビットコインなどを海外の口座に送り込む・・みたいなことをやっている人が多いようです。その部分も、そのうち取締りが厳しくなるでしょうね。

 

弊社は相続に関するご相談、専門家のご紹介を無料で承っております。
コラムの内容についてのご質問、海外に引っ越す際の対策について相談したい・・など、どんなことでも構いません。
どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

相続のお悩み、お気軽にご相談ください。
電話相談の受付時間は平日10:00〜18:00です。