音楽に携わる人の権利って?

2018年11月12日


インタビュー協力:高木 啓成 弁護士

【相続110番】掲載のアクシアム法律事務所の高木啓成先生に、音楽に携わっている人の著作権法上の権利の相続についてお話を伺いました。

 

前回コラム
 

実演家としての権利

—音楽に携わる人の権利は複雑ですね…。

高木作詞・作曲だけでなく、CD音源のレコーディングに参加して演奏も担当している方は、実演家としての権利があります。前回もお話ししたように、そのCDが放送で使われたりレンタルされたりした場合、一定のお金(二次使用料など)を貰う権利を持ちます。実際には、「実演家著作隣接権センター」(CPRA)という組織が放送局やレンタルCD事業者から二次使用料を徴収して、芸能事務所の団体である「音事協」や「音制連」などに分配しています。ミュージシャンの所属事務所が音事協や音制連に加入しているか、ミュージシャン個人で「MPN」という団体に加入していれば、二次使用料の分配金を受け取ることができます。

プロデュース印税(原盤印税)

—著作権だけでなく実演家の権利の相続についても、どうするか考えなければならないのですね。

高木:ほかに、著名な音楽プロデューサーに限られますが、プロデュース印税というものもありますよ。楽曲のプロデュースをする場合に、プロデューサーとレコード会社の間でプロデュース契約を結びます。プロデュース印税は、CDが売れたり、曲がダウンロードされたりすると、何パーセントかが支払われます。これは、原盤印税の一部です

 

※原盤印税:CDや音楽配信など、原盤が利用された場合の売り上げに応じて発生する対価のことです。分配率があらかじめ契約に基づいて設定されており、音楽出版社・レコード会社そしてアーティストの所属事務所などの原盤制作者やアーティストに収益が分配されます。

 

アーティスト印税(原盤印税)

—先ほど、レコーディングで演奏している方の権利についてお話がありました。歌を歌う、歌手の方の権利も同じでしょうか?

高木:はい、歌手(メインアーティスト)も著作権法上はバックミュージシャンと同じ「実演家」ですので、先ほどの実演家の権利を持ちます。それから、メインアーティストの場合、アーティスト印税という印税があります。これもプロデュース印税と同様、レコード会社から支払われる原盤印税の一種です。

 

音楽に携わる人の権利
・著作権
・実演家としての権利
・原盤印税
 プロデュース印税、アーティスト印税

 

 

—音楽1曲とっても、著作権以外に実演家の権利、 プロデューサーの権利、アーティストの権利など様々な権利が絡んでくるのですね。

高木:はい。CDが売れる以外にも、カラオケで歌われたり、放送で音楽が使われたりするなど、様々な部分で影響してきます。

音楽の権利の相続

—高木先生ご自身も作曲活動をされていらっしゃるので、著作権やその他の音楽の権利の相続について考えなければならないのですよね。

高木:そうですね。実際、生前のうちに遺言で指定するか、相続発生後に相続人たちが話し合うかのどちらかになりますが、遺言でも遺産分割協議書でも、「著作権」以外の権利が記載されていなくて、トラブルになるケースがあります。

 

トラブル
遺産分割協議書に「著作権」以外の権利が記載されていない!

 

—ご本人が生きている間にその音楽が売れなかった場合でも、死後に大ヒットする可能性もありますよね。

高木:相続人同士で揉めないためにも、音楽に携わる人にはどのような権利があるのかをきちんと把握して、遺言や遺産分割協議を行う必要がありますね。

 

弊社は、相続をはじめとした様々な問題に対応できる専門家と提携しております。

著作物の相続について相談したい、遺産分割協議で揉めている・・などどんなことでも構いません。

 

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