相続の手続きを怠ると、どんな影響があるの?

2018年9月18日


インタビュー協力:渡辺 隆之 司法書士・行政書士・相続診断士

前回までのお話はこちらのコラムにて↓

放置された相続は大変!

相続の手続きを怠ったことが原因で生じるデメリットとは…!?

今回は【相続110番】掲載の司法書士法人・行政書士ふたば事務所の渡辺隆之先生にお話を伺いました。

 

—前回のインタビューの最後に、相続の手続きで忘れてしまいがちなものについてお話しいただきました。納税通知書に載っていない非課税の土地などは忘れがち!ということでしたね。

渡辺:はい。公衆用道路のほか、原野商法で買ってしまった土地のような数千円しか価値がないものもこれにあたります。    忘れがち!というより、むしろ気づかないことが多いかもしれません。                   

※原野商法(げんやしょうほう)とは、原野などの価値の無い土地を騙して売りつける悪徳商法のことをいう。1960年代から1980年代が全盛期であり、新聞の折り込み広告や雑誌の広告などを使った勧誘が盛んに行われていた。

 

—権利証などが家にきちんと保管されていれば分かる!という感じですよね?

渡辺:はい。必要な書類なのかそうでないのかを自分たちで判断せず、専門家に関連書類をすべて開示して確認してもらうことをお勧めします。

 

—なるほど。専門家に相談することで、手続きの漏れを防ぐことが出来ますね。もしも、被相続人1人の相続手続きを怠ったら、どのような影響がありますか?

渡辺:相続手続きは厳格なので、きちんとした手順で手続きを行わなければなりません。以前、相続手続きについてのご依頼で、十数年前に亡くなった方の預貯金がそのままになっていた。という案件がありました。

 

—面倒だからと放置してしまったのでしょうか。権利があるのだから、手続きをきちんとすれば貰える財産なのに…。

渡辺:そうですね。面倒だと思って動かない方は多いと思います。また、普段お仕事をされていて土日しか休みが無い場合や、相談先が無い、もしくは何も分からない方など、理由は様々あると思います。

 

—忙しくて後回しにしてしまいたい気持ちは、分かるような気がします。ただ、相続税がかかるケースで手続きを怠った場合には、話が変わってきますよね?

渡辺:はい。役所は厳格です。相続税の納付期限は、相続のあったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。これを1日でも過ぎると延滞税がかかります。税務署は相続税が発生しそうな方のリストを持っていて、期限を過ぎた方にお尋ねの文書を送るそうですよ。

 

—延滞税は結構高いですし、本来であれば支払わなくていい税金と考えると勿体ないですね。

渡辺:他には、相続税申告の際に隠蔽や偽装があった場合に加算される重加算税というものもあります。                                                                                   

※税務署に申告漏れを指摘され、追加で計上すべき相続財産にかかる相続税の本税部分に対して、この税率のペナルティ(重加算税)が課せられることとなります。申告書提出有りの場合には追加で発生する相続税に35%を乗じた額が、申告書提出なしの場合には、追加で発生する相続税に40%を乗じた額が、重加算税の金額として課されます。

 

— 手続きを怠るとあとで痛い目にあう場合もあるということですね。もしも、被相続人2人以上の相続手続きを怠ったら、どのような影響がありますか?

渡辺:そうですね。その場合、相続人が増えてしまうことにより、話がまとまりづらい、手間が増えるなどのデメリットがあります。

 

—なるほど。では、相続が発生したら都度速やかに手続きを行うほうがいいですね!

渡辺:はい。ごく稀にすぐに相続の手続きをするよりも、数年後に手続きをするほうが手続きになる場合などがあります。

 

—そういったケースは、ほんのごく一部でしょうか?

渡辺:そうですね。そのため、基本的には都度きちんと相続の手続きを行いましょう。                少し話しがずれますが、最近はグローバル化に伴い、相続人の中に海外に住んでいる方や、外国人と結婚している方がいるケースが増えてきています。その場合には、相続の手続きがより複雑になります。

 

—相続人の人数だけでなく、1人1人の置かれている状況や個々のケースに影響されるということですね。多くの方はどのようなタイミングで、以前発生した相続の手続きをしていなかったことに気付くのでしょうか?

渡辺:やはり、税務署からのお尋ねや、借金等の請求関係が生じたときに気付く場合が多いと思います。プラスの財産は通帳などをみれば早期に気付くことができるので、こわいのはマイナスの財産が生じた場合ですね。

 

この続きは次回

相続のこと、誰に相談すればいい?

にて掲載予定です。

 

 

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