「デジタル遺品」トラブル多発!事例と対策

2019年12月20日

パソコン、スマートフォン 秘密


 

こんにちは、相続110番です。
総務省の「通信利用動向調査」(2018年)によると、60代70代のインターネット利用は増加傾向にあり、60代は76.6%に上り、70代でも51.0%と半数以上はインターネットを利用する時代になり、デジタル機器の利用者も増加していることが想像できます。
今回は、相続において生じるデジタル遺品のトラブル事例と対策についてまとめていきます。

参考資料:総務省HP|統計調査データ:通信利用動向調査:報道発表資料

 

パソコン、スマートフォン 秘密

デジタル遺品ってどんなもの?

≪おさらい≫
デジタル遺品とは…
お亡くなりになった方が遺したデジタル機器やインターネット上に残したデータのこと

 

デジタル遺品とは、デジタル化されたすべてのデータのことです。
たとえば、ネットで管理する預金や株式、投資信託、保険商品などもデジタル遺品といえるでしょう。
ほかにどんなものがデジタル遺品に該当するのか考えていきましょう。
デジタル遺品はパソコンやスマートフォン、デジタルカメラの中に存在するオフラインデータと、ネットサービス上のアカウントなどのオンラインデータに分けられます。

 

【オフラインデータ】
画像データ
連絡先
各種文書データ
仕事上の資料等

【オンラインデータ】
インターネット銀行の預金口座
ネット証券の証券口座
電子マネー
マイレージポイント
仮想通貨(暗号資産)
FX(外国為替証拠金)
ブログ、SNS等

 

 

以下にデジタル遺品にまつわるトラブル事例をまとめていきます。

 

1.デジタル遺品の把握が難しい

インターネット証券の口座や、仮想通貨(暗号資産)、電子マネーなどは、郵送による通知がなく相続人がデジタル遺品の存在を知らないという新たな問題も浮上しています。原則として金融機関が相続人に問い合わせることはないため、放置されているデジタル資産が増えているようです。

 

対処法
契約者本人が「遺言で遺産分割の方法を指定する」「エンディングノートなどに財産状況を記入する」など、万一の場合に備えて用意しておくこと。
故人が何も残していなかった場合、故人のキャッシュカードなどを手がかりに金融機関に連絡を取りましょう。
金融機関の取引履歴などをたどり、ネット証券や仮想通貨、電子マネーの利用がないか判断することが可能です。

 

 

困っている女性

2.パスワードが解除できない

相続人が故人がネット証券や仮想通貨(暗号資産)などの金融取引を利用していたことを知っていても、そのアカウントは故人が設定したパスワードによって守られています。
そのため利用しているサービスのIDやパスワードがわからず、相続人が故人のアカウントにアクセスできないという相談が増えてきています。
また、ネットでの金融取引をしていない方も、故人と関係のある方の連絡先や、資産の一覧表、仕事上の情報をパソコンやスマートフォンで管理している方も注意が必要です。
遺品を整理しようと相続人がパソコンやスマートフォンを見つけてもロックが解除できず、困っているという相談も多く寄せられています。

 

対処法
利用しているサービスやID、パスワードのヒントなどをノートなどに書き残しておくようにしましょう。
また、利用頻度の少ないサービスの取引を減らすことで残されたご家族への負担を軽くすることができます。
故人が何も残していない場合、デジタル遺品専門のサービス会社に依頼することで、パスワードを解除してもらうことができる可能性があります。(ただし費用が高額になることもあるため注意が必要です。)

 

 

3.不正アクセスによる個人データの侵害

故人の遺品のうちパソコン、スマートフォンには連絡先やクレジットカード情報、電子マネーのデータなど重要な個人情報が多く記録されています。
こうしたデータを消去せずに廃棄してしまうと、悪質な業者に個人情報を売却されてしまう、またはデータを悪用されてしまう可能性があるため、処分する際には注意が必要です。

 

対処法
事前に見られたくない不必要なファイルを削除しておくことが大切です。しかし端末上のファイルを普通に削除(ゴミ箱→ゴミ箱を空にする等)をしただけでは、復元される可能性があるので、ファイル削除ソフトなどを利用し、完全に消去するのがおすすめです。故人が何も対策をしていなかった場合、安易にリサイクルショップなどに持ち込み、販売はしない方が良いでしょう。

 

 

パソコンハッキング

4.SNSブログの乗っ取りやなりすまし

最近では、故人がFacebook、twitterなどのSNSやブログに登録しているケースも多くあります。故人のアカウントを放置していると悪質な業者に乗っ取られる被害や、なりすましによって荒らされてしまい、故人の意に反した嘘の情報を勝手に配信されてしまうというトラブルも起きています。

 

対処法
SNSのアカウントも、それぞれにIDやパスワードをまとめておき、信頼できる遺族に削除を依頼する旨を紙に書いておくのがおすすめです。
もしパスワードなどが分からない場合は放置されることにより、第三者がパスワードを入手して悪用される可能性もあります。
さらに死後のアカウント削除等、SNSの手続きを遺族が行うとなると、死亡証明書の用意などの用意が必要です。
各SNSのサービス規約を確認して「アカウント削除」または「追悼アカウントへの移行」など自分の死後、SNSアカウントを残すのか削除するのか対応を決めエンディングノートに記載する等、遺族にわかるように残しておきましょう!

 

 

 5.不倫など不貞行為の発覚

デジタル遺品に対して何も対策を講じていなかったが故に、相続人だけでパソコン、スマートフォンなどのパスワードの解除を専門業者に依頼し解除してもらうと故人が見られたくないような情報が出てくるケースも多々あります。

 

対処法
何気なく開いたメールで配偶者とその不倫相手のやり取りを発見し生前に不倫をしていたことが判明するということも最近よく耳にします。
事前に見られたくない不必要なファイル(メールや写真SNSの記事など)を削除しておくことが大切です。しかし端末上のファイルを普通に削除(ゴミ箱→ゴミ箱を空にする等)をしただけでは、復元される可能性があるので、ファイル削除ソフトなどを利用し、完全に消去するのがおすすめです。

 

ライン不倫メッセージ

6.新たな財産が見つかる

ただの形見のパソコンかと思いきや、パソコンの中からネット証券口座や仮想通貨(暗号資産)、FXなどのデジタル遺品が見つかることもあります。
相続税申告後に新たに財産が見つかった場合には、再度遺産分割協議が必要になります。放置されたデジタル遺品のうちリスクの高い売買を行う金融取引は、思わぬ損失を生じることもあるため注意が必要です。

 

対処法
あらかじめ、証券会社の名、ログインID、パスワード、取引銘柄などエンディングノートや残された親族にわかるようまとめておきましょう。
もう既に亡くなってしまって本人に聞くことが出来ない場合は、証券会社などから故人宛に届いた郵便物あるいは故人の確定申告の控え書類があるかを確認しましょう。どちらも見当たらない場合は、税務署へ「開示請求」や「閲覧申請」をすることが出来ます。また、個人のパソコンのブックマークや閲覧履歴に証券会社のサイトが残っているかも確認してみましょう。証券会社のWEBサイトにログインするIDとパスワードがわからなければ、相続人が証券会社に故人の保有株式及び預り金の残高を照会することができます。

 

 

パソコンと新聞

7.知らない間に損失が…。

FX、信用取引、先物取引のような証拠金(保証金)を担保として取引所に入金することで、実際にはその何倍もの金額の取引ができる仕組みを「レバレッジ取引」といいます。
このレバレッジ取引のようにリスクの高い金融取引を故人が利用していて、相続人が気付かぬうちに相場が変動し損失が拡大することがあります。
すると、何も知らない相続人に「追加証拠金」の支払いを請求されてしまう可能性もあるのです。

 

対処法
あらかじめ、取引している事業者名と取引に必要なログインID、パスワードのリストをエンディングノートや信頼できる親族に託しておきましょう。事前に書き記してあることにより、家族が金融取引の存在を知ることができ多額の損失を被る等のトラブルを防げるかもしれません。

 

 

まとめ

家族には内緒にしておきたい情報などを常に明かしておく必要はありませんが、ご自身の死後に残されたご家族が困らないよう、また自分が秘密にしておきたかった内容などを暴かれないよう、身の回りの物品以外も整理しておく方が安心ではないでしょうか。
アカウント情報やログインID,パスワードなどを家族に伝えておきたい大切な情報を記したノート(いわゆるエンディングノート)と一緒に保管しておけば、家族は故人を偲ぶことに集中できるかもしれません。

 

 

 
 

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