相続で一人っ子が不利になるってどういうこと?

2015年6月19日


相続で一人っ子が不利になるという真相

相続において一人っ子だと不利になるという事を耳にしたことはないでしょうか?一人っ子だと何が不利なのか代表的なものをご紹介します。

 

一人っ子は基礎控除額が少ない

一人っ子のみならず、法定相続人が少ないと基礎控除額が必然的に少なくなります。両親のうちいずれかが亡くなった際は配偶者控除を利用し、相続税を抑えられる事もありますが、二次相続が一人っ子だった場合と兄弟姉妹がいる場合で比較してみましょう。

(例)二次相続において6000万円の財産を相続する場合

▼基礎控除額の差 ※計算は3000万円+(600万円×法定相続人の数)

【一人っ子の場合の基礎控除額】 3000万円+(600万円×1人)=3600万円

【兄弟2人の場合の基礎控除額】 3000万円+(600万円×2人)=4200万円

▼課税遺産総額の差 ※全体の財産より基礎控除額を引いたもの。これが相続税算出の際の基になる額。

【一人っ子の場合の課税遺産総額】 6000万円-3600万円=2400万円

【兄弟2人の場合の課税遺産総額】 6000万円-4200万円=1800万円

▼相続税の計算 ※一旦、法定相続分で分割したものと仮定して相続税の総額を計算します。
  計算は課税遺産総額×税率(下記参照)-控除額

【一人っ子の場合】 課税遺産総額すべて一人で相続 2400万円×15%-50万円=310万円

【兄弟2人の場合】 課税遺産総額を1/2ずつで計算  一人あたり900万円×10%-0=90万円

2人なので支払う総額は90万円×2人=180万円となる

納税という観点においては、すでに130万円の納税の差が生じている為、一人っ子の方が不利といえます。
しかし、実際に一人あたりの手元に残る額は当然に二人で分割したほうが少なります。相続財産全体でみるか、個人的な取得財産で見るかによる問題ですね。
※税率早見表
相続税速算表

 

一人っ子で家のみ相続の場合

上記の例で行くと一人っ子は一人で相続する為、310万円がそのまま一人の負担となります。しかもこの財産が実家である家(家屋・土地)だった場合はどうでしょう?相続財産である実家を手放したくなければ、310万円がそのまま一人っ子の負担となるわけです。

手元に現金が無いのに納税を迫られると、熟慮期間のないまま言い値で売却してしまい結果損をするという可能性も考えられます。そういう意味でも一人っ子は不利ともいえるのですね。

一人っ子で実家の相続の可能性のある場合は事前に評価額を算出し、相続に際して準備をしておく必要があります。特に家のみのご家庭であれば急務といえるでしょう。両親は一人っ子のために家を遺して安心というとこではありませんので、生前に対策を講じる必要を案じるべきなのです。

一人っ子対策、親との同居で家のみ相続も安心?

相続の際に最も有用な「小規模宅地等の特例」。これは、生活の維持や事業の継 続のため最低限必要な部分について評価を大幅に引き下げる特例(居住用、事業用、貸付用)で、「居住用」であれば自宅の敷地の相続税評価額を80%減額できるという措置だ。この特例が受けられれば、2次相続まで含めて納税額がゼロになる場合も少なくない。

ただし、適用できる面積は330 平米(約100坪)までで、対象となる相続人は「配偶者」「親(被相続人)と同居している子」「親と別居しているが、借家住まいの子」等に限定されてい ます。親との別居で自己所有の物件に住んでいると適用は出来ないのでご注意下さい。

二世帯住宅や老人ホームに入所している方でも適用要件の緩和として本年度より改正されていますので、詳細はこちらをご覧下さい。
相続税に関する法改正まとめ【2015年1月1日改正】

 相続110番

一人っ子が将来的に未婚・子なしのまま亡くなった場合

最近の生涯未婚率の上昇から見て取れるに、一生独身という方は男性で5人に1人。女性で9人に一人という現状です。これは現在の50歳以上の生涯未婚率であり、15年後(現在の30代40代)の推計では男性が3人に1人。女性が5人に一人が一生独身と言われています。

そうなった時に、未婚で子もいない相続はどうなるのでしょうか。兄弟姉妹がいる場合、(両親が既に他界していると仮定)兄弟へと相続されますが、少子化の影響により今後「未婚の子なし一人っ子」の相続財産の行く先が気になるところです。

遺言書が遺される相続は、とある弁護士事務所の統計では20パーセントをきっているそうです。法定相続人がおらず、遺言書がないと未婚子なしの一人っ子の財産は国庫へと消えていくのです。

一人っ子は早めに準備を

一言で不利であるという言葉が妥当かどうかは判りませんが、相続で他の相続人との争いは回避できるという点では余計な心配がなく気楽なのかも知れません。いざという時は一人で手続きをこなさなければならない事もあるため兄弟姉妹のいる相続とは別に心強さやなどには大きな差はありそうですね。

一人っ子をお持ちの親御さんも、一人っ子ご本人も、早い段階から前向きに相続の話を進めたいものですね。

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