被相続人が外国籍?相続人が海外在住?相続税を納付する義務がある人はだれ?

2015年3月30日


国際結婚や海外居住の方なども増え、そもそも納税義務者の概念を問われることも多くなっています。今回は納税義務者の区分と課税財産の範囲、をご紹介します。

 

法律はどの国のものが適用になるの?

外国人に相続が発生した場合、あるいは相続人になった場合で適用される法律が異なります。

被相続人が外国籍の場合

原則として日本では「法の適用に関する通則法」第36条において、「相続は、被相続人の本国法による」と規定しています。

例:例えば日本で亡くなられた被相続人が外国籍の場合、その国の法に従って相続手続を進めることとなります。

相続人が外国人の場合

被相続人が日本国籍、相続人が外国籍の場合は日本の法律が適用されます。

但し、なかには被相続人の本国法が適用する法律を被相続人の死亡時の居住地の法律と定めている場合があり、矛盾が生じます。そのため「法の適用に関する通則法」で「当事者の本法によるべき場合において、その国の法に従えば日本法によるべきときは、日本法による」としています。(反致)

反致が成立して日本法が適用される国は中国、ブラジルなどがありますが、その相続財産の種別によって適用法が区別されていることもあります。

相続財産の所在により異なる法律

相続財産の所在地 相続110番

前述の通り、被相続人、相続人に外国籍の方がいる場合はその国の法律や州法、などにより異なります。また、相続財産の所在地などによっても異なる場合もあります。

海外には婚姻してから取得した財産を夫婦の共有とする「夫婦財産制」を採用している国がありますので(ドイツ、フランス、アメリカの一部の州など)被相続人の本国法において、どんな夫婦財産制を採用しているのかを確認することも必要となります。

●概要(表はあくまでも概要です。必ず、専門家にご相談ください)

被相続人の国籍 相続財産の所在地 相続財産の態様 準拠法 
日本日本原則一律日本
中国不動産中国
動産日本

米国
(州法による為、統一ではない)

不動産米国
動産日本
韓国原則一律日本
中国日本不動産日本
動産日本

米国
(州法による為、統一ではない)

日本不動産日本
動産米国
韓国日本原則一律韓国

※米国においては、統一的な法律は存在せず、州法により異なります。
※在留資格、在日韓国人の方は手続きも別となります。
※上記の表はあくまでも概要です。必ず、専門家にご相談ください。

手続きは?

外国籍の方が相続人になった場合でも、印鑑の文化がない為、印鑑証明はどうするのか、そもそも何十年も相続人とは連絡を取っていないなど様々な問題が上がってきます。特に、日本居住以外の被相続人、外国籍の被相続人・相続人がいる場合は早い段階で専門家への相談をおすすめします。

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相続税の納税義務者

相続・遺贈・死因贈与によって財産を取得した個人が対象です。

課税財産

日本国内に住所があるかどうかと国籍により、課税される財産の範囲が異なります。区分は以下の通りです。

 居住状況  国籍【納税義務者の区分】 課税財産の範囲
 日本国内に住所がある 日本国籍【居住無制限納税義務者】 相続または遺贈により取得した国内外の財産 
 日本国内に住所がない 日本国籍【非居住無制限納税義務者】 相続または遺贈により取得した国内外の財産 
 日本国内に住所がない  上記以外【非居住制限納税義務者】 相続または遺贈により取得した財産のうち国内の財産のみ 

※相続税の納税義務者と被相続人の両方が課税時期前5年以内に日本に居住していない場合、国内財産のみが課税対象となります。

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海外投資、海外進出をされている方の納税

海外投資、海外進出をされている方の納税

被相続人・相続人ともに日本国籍を有し、日本に居住しているが、相続財産が海外にあるケースも増えてきています。相続人は「無制限納税義務者」に該当しますので、
海外にある相続財産についても日本と現地国の両方で相続税がかかる場合があります。

国税庁は平成25年事務年度の相続税の海外資産における申告漏れ総額は163億円となっており、前年に比べ、約6倍の増加になっている。利回りのよい海外投資の際にも相続を見据えた対策が必要になる時代がやってきたようです。

結局どういう人が気をつければよいの?

・日本国籍で海外に住所がある人
・日本国籍で留学中の人
・日本国籍で長期滞在ビザ又は永住権取得者
・日本国籍で海外に資産がある人
・外国籍であるが海外に居住している日系2世、3世
・国際結婚をしている人
・外国籍で日本に資産がある人
・仕事などで、在日駐在員として日本に居住している人
・外国籍で特別永住者として日本に居住している人
・会ったことも連絡を取ったこともない外国籍の相続人が発覚した など

主にお問い合わせいただくケースをご紹介しましたが素朴な疑問、専門家が必要かどうかなど、判断にお困りの場合、まずは下記よりご相談下さい。
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