中小企業の社長さん。相続は大丈夫ですか?

2015年8月21日


中小企業の社長さんが子どもが会社を継ぐのは当然だと思っていても、実態は様々。社会勉強の一貫で一旦は自社と関係のない企業に就職させたつもりだったが、就職先でそれなりの地位に付き、結婚して子どもがいる状況になったら、親の家業を継ぐ判断も難しくなるのです。中小企業に多く、親の方が、子どもに苦労をさせたくないと会社 をたたむ選択をすることもあるのです。

中小企業では後継者がいないために廃業をする会社が年に7万件ほどあるといわれています。お子さんと話を進めることと同時に中小企業の経営者の方は相続対策でも準備が必要になるのです。

なぜ中小企業では相続を考えなければならないのか

 92dff7098428d99a0de8d7df3708fc17_s

もし、あなたもしくはご両親などが、中小企業の社長やオーナーだった場合、相続が発生したとき その会社の株が残された家族に引き継がれる事になります。株式が相続の対象となるのです。中小企業の場合、非上場株式である為、いざ相続税の支払いがやってきたときに株式を売却して現金にする事ができなので、支払いの資金繰りも考える必要があるのです。

とある中小企業の社長さんは4年前の大病で入院をしたことをきっかけに、長男へ会社を継がせることとなりました。すでに会社では部下をまとめる立場、それなりの給料をもらって奥さんもいるが何度も何度も話をし、やっと決意してくれたのです。

そこで、生前から準備を始めるため、長男に自社の株式や会社の不動産を贈与しようと、考えていた矢先、娘(長女)が納得いかないと登場しました。この中小企業の社長さんの個人資産は、預貯金や不動産を合わせて3億円程度。しかし事業用の資産は少なく見積もっても6.5億円近くなるのです。これでは、不公平だという長女の主張が始まりました。

事業用地(不動産)や自社の株は経営上なくてはならないものです。当然、換金する事もできません。長男が跡継ぎになったとしても自由に売却したりできる財産ではないのです。

しかしながら、娘さんの主張はとまりませんでした。長男がすぐ会社をたたみ財産を自分のものにするつもりだという事まで言い始めたのです。将来的な争いを避ける為にも経営者となる長男にすべて引継がせたいと考えるがそうはいかない。

その他の資産をすべて娘に相続させるということになれば、今度は長男が黙っていません。兄妹で自社株を分ける方法もあるが、相続の前に法定相続人が複数いる場合は、納税計算の前にこういったトラブルの種が潜んでいるのです。

 

中小企業の相続に関わるなら知っておきたい事業承継税制

上記の中小企業の社長さんのように子どもの主張によるトラブルをなんとか長女に理解してもらい無事長男が跡を継ぐことになったら、中小企業の事業承継に関わる方なら知っておきたい制度をご紹介します。

この制度(特例)を利用すると、経営者から贈与された株式の100%、相続した株式の80%に対する各税新の支払いが猶予されます。しかも贈与税の場合は先代の経営者の死亡・相続税は後継者の志望で猶予された税が全額免除となるのです。税額が免除になるなんて、絶対に知っておかなければならない特例ともいえます。

主な適用要件はこちら

会社が非上場企業であること

従業員は1人以上

総株式数のうち2/3までが猶予対象

後継者は親族以外でも可能

引継いだのち、5年間は事業を継続させる

引継いだのち、5年間平均で雇用を8割以上安定させる など…

もし、上記のような要件が満たせなかった場合、猶予された税額の支払いをする必要があり、かつ0.9%の利子税を支払うことになります。しかし、事業の承継が5年を超えれば利子税は免除されるなど2015年1月の税制改革で緩和されているものもあるのです。

中小企業の全部が当てはまるわけではない

事業承継税制は見方を変えれば「要件に該当しないこととなれば、即税金を支払ってもらう」という仕組みという事。要件を満たすことになるか、よく検討する必要があります。

人件費は非常に大きな固定費です。経営環境が厳しい中小企業においてはリストラも必要になった時でも、事業承継税制の適用を受けるのであれば制限を受ける事になるのです。雇用状況の要件を見るだけでも、課題のある中小企業は多いのではないでしょうか?中小企業の「事業承継税制が使いやすくなった」、などという言葉を受け売りにせず、余裕を持って早いうちから別の対策を検討する事も必要なのです。

対策はあるが、中小企業の相続で見直したい事

自社株を生前に贈与させたり、株を新規発行し評価額を下げるなど時間があれば、納税額を最小限に抑える方法もあります。その前にこんな勘違いをしている方はいないでしょうか?

父親の会社は赤字だから相続なんてかからない?

「うちは赤字だから、株価が高いなんて事はない。大丈夫だよ」と油断していませんか?100年以上の歴史がある老舗企業でもここ数年は赤字続きの会社も少なくありません。社長が役員報酬を取らずに、会社を何とかしてきたという状況も耳にします。そんな会社でも一等地に店舗や工場などの不動産を持っていると購入時よりも大幅に不動産としての価値が跳ね上がっているというのもよくある話です。

現金はないのに土地の含み益が自社株の評価を上げているというような事も。古い資産をお持ちの場合は、要注意といえますね。

会社にお金、貸していませんか?

自社の株の算定以外にも注意すべき点があります。長年の赤字に耐えるために社長個人のお金を自社にお金を貸し付けているという事はないでしょうか?そのままの状態で相続が発生すると会社への貸付金は、相続財産として計上されて島します。会社に貸したお金が戻ってくる可能性はないにも関わらず税金が課される事になるのです。

上記のケースにお心あたりのある方はお早めに専門家へご相談なさったほうが懸命です。

lgf01a201408260800

中小企業の事業承継では問題がないほうが少ない 

相続対策を講じるにしても、家族の問題から不動産の整理まで、着手することは様々です。早めに対策を講じることに損はありません。この記事が一度御社の状況を見直すよいきっかけになればと思います。

中小企業の事業承継・相続に関するご相談は下記よりどうぞ(無料)
btn-mv-index-action11

 

 

相続のお悩み、お気軽にご相談ください。
電話相談の受付時間は平日10:00〜18:00です。