自動車の相続の手続きは、何をすればよいでしょうか。父の自動車を相続したいです(34歳 女性 自営業)

2015年4月9日


相続による自動車の名義変更の手順

ご相談
父の自動車を相続する事になりました。
輸入車ですが、手続きは何をしたら良いのでしょう。

回答
どのような自動車だったのかによりますが、相続財産としての手続きに関してのご質問でしたので、お手続きの流れをご紹介します。

1.自動車の所有者を確認

自動車の所有者によって、手続きが異なります。
ますは、自動車にある車検証から自動車の所有者を確認します。
運転時は、車検証を常時携帯することが法律で定められています。
ダッシュボードの下や、トランク、サイドポケットに収納されている方が多いでしょう。

亡くなった方が所有者

亡くなった方(被相続人)が所有者の場合には、2.名義変更の手続きに進んでください。
自動車の名義を変更せずに使用し続けると、自動車を売却したり、抹消や解体をする際の書類の収集が複雑になったりすることがあります。
少し手間はかかりますが、手続きが複雑にならないためにも名義変更を行いましょう。

自動車ローンの信販会社が所有者

自動車を購入する際に、ローンを組んでいる場合には、自動車の名義が信販会社(ファイナンス会社)になっている可能性があります。
その場合には以下の手順で手続きをしましょう。

  1. 自動車ローンの残債を確認  
信販会社から送られてくる残債(返済額)の通知書、または、信販会社に連絡をし自動車ローンの残債を確認しましょう。

 

  2. 残債がない場合  
所有権解除の手続きが必要です。自動車の所有者を信販会社から被相続人へ変更する必要があります。
信販会社へ連絡し必要書類と手順を確認し、その後信販会社より必要書類を返送してもらい、陸運局にて手続きを行います。

 

  3.ローンが残っている場合  
自動車を今後もご遺族が使用する場合は、残債の返済をを求められます。
一般的には一括返済ですが、一括返済ができない場合は再契約をすることが多いでしょう。
ローンの再契約、引継ぎについては信販会社へご相談ください。

自動車販売店が所有者

自動車販売会社(ディーラー)が所有者の場合、まずは、自動車を相続する旨を自動車販売店へ連絡し手続きに必要となる書類を確認しましょう。
自動車販売店へ必要書類を提出し、名義変更に必要な書類を用意してもらい、陸運局にて手続きを行います。

2.名義変更の手続き

必ず事前に管轄の陸運局に必要書類と手順について確認してください。
全国陸運局問い合わせ先一覧リンク

ここでは、一般的に必要となる書類について説明します。
相続による自動車の名義変更は、車の種類、車両価額、遺言書の有無、相続人の人数などによって異なります。
以下のパターンよりご自身の状況に合わせてご確認ください。

  • 軽自動車
  • 相続人が一人だけ
  • 相続人以外の第三者が車を取得する場合
  • 車の価値が100万円以下(遺産分割協議により車を取得する場合)
  • 車の価値が100万円超(遺産分割協議により車を取得する場合)
  • 遺産分割調停または遺産分割審判により車を取得する場合
  • (遺言執行者が選任あり)遺言に記載がある場合

  • (遺言執行者が選任なし)遺言に記載がある場合

軽自動車

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
申請依頼書 軽自動車検査協会のHP 名義変更手続きを第三者に委任するもの
新所有者の住民票 住所地の
市区町村役場
発行後3ヵ月以内のもの 
※マイナンバーの表記不要
新所有者の認印  
ナンバープレート

管轄が変わる場合のみ必要
軽自動車税申告書

軽自動車協会

HPまたは協会窓口で入手可能
(当日)
自動車検査証記入申請書

 

相続人が一人だけ

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
被相続人の戸籍謄本または除籍謄本 本籍地の
市区町村役場
死亡が確認できるもの
新所有者の戸籍謄本または戸籍抄本 本籍地の
市区町村役場
新所有者が相続人であることが確認できるもの
新所有者の
印鑑登録証明書
住所地の
市区町村役場
発行後3ヵ月以内のもの 
※マイナンバーの表記不要
新所有者の実印

 
新所有者の印鑑登録証明書

住所地の市区町村役場
新所有者の実印

 

 
新所有者の車庫証明

警察署 

 
自動車税申告書

税事務所

運輸支局に隣接しているため、当日でよい
手数料納付書

 

運輸支局

 

窓口で入手可能
移転登録申請書

 

車の価値が100万円以下

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
被相続人の戸籍謄本または除籍謄本 本籍地の
市区町村役場
死亡が確認できるもの
新所有者の戸籍謄本または戸籍抄本 本籍地の
市区町村役場
新所有者が相続人であることが確認できるもの
新所有者の
印鑑登録証明書
住所地の
市区町村役場
発行後3ヵ月以内のもの 
※マイナンバーの表記不要
新所有者の実印

 
新所有者の印鑑登録証明書

住所地の市区町村役場
新所有者の実印

 

 
新所有者の車庫証明

警察署 

 
遺産分割協議成立申立書

 

 
査定書

自動車買取業者等

車両価格が100万円未満であることを証明する書類
自動車税申告書

税事務所

運輸支局に隣接しているため、当日でよい
手数料納付書

 

運輸支局

 

窓口で入手可能
移転登録申請書

 

車の価値が100万円超

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
被相続人の戸籍謄本または除籍謄本 本籍地の
市区町村役場
死亡が確認できるもの
新所有者の戸籍謄本または戸籍抄本 本籍地の
市区町村役場
新所有者が相続人であることが確認できるもの
新所有者の
印鑑登録証明書
住所地の
市区町村役場
発行後3ヵ月以内のもの 
※マイナンバーの表記不要
新所有者の実印

 
新所有者の印鑑登録証明書

住所地の市区町村役場
新所有者の実印

 

 
新所有者の車庫証明

警察署 

 
遺産分割協議書

 

相続人全員が実印で押印
相続人全員の印鑑登録証明書   住所地の市区町村役場
自動車税申告書

税事務所

運輸支局に隣接しているため、当日でよい
手数料納付書

 

運輸支局

 

窓口で入手可能
移転登録申請書

 

(遺言執行者あり)遺言に記載がある場合

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
被相続人の戸籍謄本または除籍謄本 本籍地の
市区町村役場
死亡が確認できるもの
遺言執行者の
印鑑登録証明書
住所地の
市区町村役場
発行後3ヵ月以内のもの 
※マイナンバーの表記不要
遺言執行者の実印

 
新所有者の印鑑登録証明書

住所地の市区町村役場
新所有者の実印

 

 
遺言書

 

自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合
検認済証明書

家庭裁判所

自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合
遺言公正証書謄本

公証役場

公正証書遺言の場合
遺言執行者選任審判書謄本

家庭裁判所

審判によって遺言執行者が選任された場合
新所有者の車庫証明

警察署

 
自動車税申告書

税事務所

運輸支局に隣接しているため、当日でよい
手数料納付書

 

運輸支局

 

窓口で入手可能
移転登録申請書

 

(遺言執行者が選任なし)遺言に記載がある場合

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
被相続人の戸籍謄本または除籍謄本 本籍地の
市区町村役場
死亡が確認できるもの

各相続人(全員)の戸籍抄本または戸籍謄本

本籍地の
市区町村役場
被相続人との関係が確認できるもの
新所有者の印鑑登録証明書

住所地の市区町村役場
新所有者の実印

– 

– 
遺言書

 

自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合
検認済証明書

家庭裁判所

自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合
遺言公正証書謄本

公証役場

公正証書遺言の場合
相続人と受遺者全員の委任状

 

 
相続人と受遺者全員の印鑑登録証明書

 

 
新所有者の車庫証明

警察署

 
自動車税申告書

税事務所

運輸支局に隣接しているため、当日でよい
手数料納付書

 

運輸支局

 

窓口で入手可能
移転登録申請書

 

相続人以外の第三者が車を取得する場合

必要書類 取得先 備考
自動車検査証(車検証) 検査有効期限があるもの
被相続人の戸籍謄本または除籍謄本 本籍地の
市区町村役場
死亡が確認できるもの
各相続人(全員)の戸籍抄本または戸籍謄本 本籍地の
市区町村役場
被相続人との関係が確認できる
遺産分割協議書

相続人全員の実印を押印したもの
譲渡証明書

運輸支局

代表相続人の実印を押印したもの
代表相続人の印鑑証明書

住所地の市区町村役場 

発行後3ヵ月以内のもの
委任状

名義変更手続きを第三者に委任するもの
代表相続者の実印を押印
新所有者の印鑑証明書

住所地の市区町村役場 

発行後3ヵ月以内のもの
新所有者の車庫証明

警察署

 使用者のものを用意する
自動車税申告書

税事務所

運輸支局に隣接しているため、当日でよい
手数料納付書

 

運輸支局

 

窓口で入手可能
移転登録申請書
使用者が用意する書類
(使用者と所有者が異なる場合)
使用者の住民票

住所地の市区町村役場

使用者の委任状

 

3.自動車保険の手続き

名義変更の手続きをせずに、事故を起こした場合を考え、自動車の名義変更のタイミングと同時に保険会社へ連絡しましょう。
自賠責保険は法律で定められている車両に付帯する保険の為、必ず変更の必要はありませんが、変更をせずに事故を起こした際には手続きが複雑になるため、同時に変更しておいたほうが無難でしょう。

廃車にする場合も、保険会社へ連絡をし、先払いの保険料などがあれば返還してもらいましょう。

4.自動車税の納付

自動車税は、4月1日現在、自動車の所有者(ローン等で売主が自動車の所有者となっている場合は使用者)として車検証(自動車検査証)に記載された方に1年分が課税されます。
毎年4月下旬~5月中旬ごろまでに、自動車税の納税通知書が送られてきます。
自動車を相続する方に名義変更されるまでの間、代表者の方に自動車税の納税通知書が送られます。
名義変更後、国土交通省へ確認の上手続きをしてください。
【国土交通省 自動車検査・登録ガイド 電話番号一覧】

自動車の名義変更だけでも、集める書類、手続きは多くあります。
しかし相続の手続きは、自動車の名義変更だけではありません。
すべてご自身で対応するのが難しい場合、専門家にご依頼されることをおすすめします。
ご希望に合わせて、弊社より適切な専門家をご紹介いたします。
おひとりで悩まず、まずはお気軽にお問合せください。

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