不動産の相続は揉めやすい!?

2018年3月26日


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インタビュー協力:森田 雅也 弁護士

【相続110番】では、不動産の相続に関するお悩みも多いです。今回は弁護士法人法律事務所オーセンスの森田雅也弁護士に、直接お話を伺いました。

 

—相続財産に不動産があると、やはり揉めやすいのでしょうか?

森田:そうですね、不動産が絡むと揉めやすいと思います。

 

—具体的に、どのような問題で揉めてしまうのでしょうか?

森田:場合により様々ですが、不動産の価格を決める過程で揉めてしまうケースがあります。相続財産に不動産がある場合、その不動産を取得して使い続けたい相続人と、その不動産を処分してお金で分けたい相続人に分かれることがあります。その場合、不動産を取得したい相続人は、不動産の価格が低い方が自己の取り分が増えます。一方で、お金で分けたい相続人は、不動産の価格が高い方が自己の取り分が増えます。従って双方の意見がぶつかり、揉めてしまうことが多いです。

 

—評価額の争いは、相続人間で折り合いをつけるまで大変そうですね。

相続人が複数いる場合、不動産の分け方で問題になるケースもあると思います。例えば亡くなった方が生前自宅として住んでいた土地、建物が1つあるとします。これを金額換算してきっちり等分したい、と相続人の1人が主張しました。資金がある相続人が居れば金額換算してその分を他の相続人に支払い、支払った人が不動産を相続する手があると思います。もし資金がない場合は、何か良い方法はありますでしょうか?

森田:どうしても資金の工面が出来ない場合は、不動産を取得せずに任意売却をして、売却金額から諸経費を引いて残ったお金を相続人で分けるような遺産分割協議をせざるを得ないことが多いです。この場合、

①相続人のどなたかに一旦不動産の名義を変更して、その人のみを売主にして売却を行う

②相続人全員で相続登記をして、全員が売主となり売却を行う

という2通りの方法があります。①の方が、迅速に売却できるメリットはあります。しかし、登記名義人を1人の相続人に寄せる形になるので、その人がしっかり動かないと売却が進まないというデメリットもあります。相続人間の関係性や売却の見通し等も考慮した上で、対応を決めていくことが必要だと思います。

 

—相続発生前から特定の相続人だけが、相続の対象となる不動産を使っていた、というケースもあるかと思いますが、その場合はいかがでしょうか?

森田特定の相続人が不動産を使い続けている場合も、揉める可能性はあります。中でも、土地の名義のみが被相続人で、そこに建てた建物の名義が相続人の1人になっている場合は揉めやすいです。具体的には、被相続人(Xさん)が相続人である自分の子どもの1人(Yさん)に土地を無償で貸して、そこにYさん名義の建物を建てることを承諾したような場合です。この場合、XさんとYさんの間には土地についての使用貸借契約が成立していると評価されます。通常の感覚ですと、Xさんが死亡するとXさんとYさんの間の契約も終了するように思えます。しかし、使用貸借契約は賃貸借契約と同様、貸主の死亡が契約終了事由となっていません。

—Xさんが亡くなったからといって、契約は終わらないのですね。

森田:はい、Xさんの相続人が引き続きYに貸す義務を負い続けることになります。なお、使用貸借契約も、期間満了や目的達成等によって終了させることができます。ただ期間満了以外の理由によって終了させるのは、困難な場合も多いです。したがって、このような使用貸借関係にある不動産の場合、事前に遺言を作成して、建物所有者と土地所有者を一致させるような対策をしておくことが必要です。

 

—不動産相続は問題が多いので、よく考えて動かなければなりませんね。不動産相続をスムーズに行うために、弁護士を頼ることは出来ますでしょうか?

森田:相続が発生し当事者間でお話合いがまとまらない場合は、すぐにご相談下さい。また相続人同士でやりとりしたくない場合も、弁護士に任せることで直接交渉による心理的負担がなくなりますよ。ぜひ、弁護士に相談してください。

 

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